開業医での救命対応について

葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

緊急時(救命)対応について。

我々のような開業医と大学病院などの病院歯科では対応方法が異なります。

人員の問題、設備、スキルなど、様々な要因で異なるのが現状です。

例えば手術時に動脈性の出血があったとします。

術前診査は開業医、大学病院で差はないと思います。

口腔内写真、模型、CT撮影は開業医でも可能です。

インプラント手術では特に骨の診査が重要です。

神経や、動脈の走行も考慮して診査します。

しかし、それでも出血が止まらない状況になったらどうするのか。

呼吸が困難となった場合はどうするべきか、当院では常に考えて臨床を行っています。

設備は大学病院の設備まではないのですが、最善の救命治療が出来るように準備をしてあります。

数年前、東京都内の開業医にてベテランの歯科医師によるインプラント手術後に、舌下動脈あるいはオトガイ下動脈を損傷し死亡するという事故がありました。

報道ではあたかも出血による死亡のように報道されていました。

これは誤りで、気道確保が出来なかったことによる窒息死です。

このような最悪な事態を想定し、準備しておくことが重要であると考えます。

開業医では残念ながら想定している施設は皆無です。

事故は免許をとりたてのドクターはおこしません。

その多くはベテランの専門医がおこすと論文の統計結果があります。

したがって、開業医においても緊急時の備品、また、スキル向上を目指すように啓蒙していきます。

投稿日: by nomura

カテゴリ:インプラント, 全身管理