東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。
むし歯予防や歯質強化を目的としてフッ素の局所応用が一般的になっています。
市販されている歯磨材には低濃度(約1,000ppm )のフッ素が含有されています。
また、歯科医院においてのフッ素塗布には高濃度(約9,000ppm pH3前後)のフッ素を使用します。
近年、フッ素がインプラントの表面に与える悪影響が指摘されるようになってきました。
特に、低pH下、すなわち酸性下でフッ素をインプラントに塗布すると、インプラント体が腐食することが明らかとなっています。
プラークが歯面に付着すると、細菌が産生する酸でpHは低下することより、たとえ中性のフッ素を使用したとしても問題が生じる可能性があります。
また、歯磨材や、フッ素塗布薬は酸性の製品がほとんどなことより、
インプラントにはフッ素入りの歯磨材は使用しない方が良いということになります。
2014年3月に共著で論文掲載しました。
「フッ化物入りペーストがチタンの腐食性に与える影響」野村ら (公社)日本口腔インプラント学会誌
色々な歯磨材を検討しましたが、現在は「バイオリペアPRO」を推奨し販売しています。
インプラント治療を受けた患者さんに、安心して利用していただける製品だと思います。
2015年1月12日