東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院 院長の野村です。
平成27年11月15日(日) 田町グランパークプラザにCIDクラブのセミナーが行われました。
私は、「軽度認知障害の視点からのインプラント治療」というタイトルで講演をしました。
・認知症となる前段階である「軽度認知障害」。
・認知症を予防するためにはどのようにすべきか。
・現在エビデンスとして認められているものは何か。
・超高齢社会における、インプラント治療を行うにあたり考慮すべき点は何なのか。
以上のことについて講演しました。
最近の学会では高齢者の治療に関するテーマが多いですが、
高齢者、介護の視点から見ると「インプラント」は厄介な物として扱われる傾向にあります。
「インプラント」をすることでQOLの向上が望めること。
メリットは計り知れないと思います。
反面、介護現場での手入れなどの教育が不十分なのが現状です。
介護現場と関わりのある歯科医師、歯科衛生士への教育も十分ではないのが現状ですので、今後の課題となるでしょう。
歯が多く残っている(20歯以上)人に比べて、19歯以下で義歯未使用の人は転倒のリスクが2.5倍という論文があります。
歯は体のバランスと密接な関係があります。
また、20歯以上の人と比べて、歯がほとんどなく義歯未使用の人は、認知症発症リスクは1.9倍との報告もあります。
歯を残すこと。残せなかった場合は、治療をして噛めるようにすることがとても大事です。
インプラント治療はそういう視点からも、大変有益な治療です。