院長ブログ

歯頸部の歯質欠損について

東京都葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

歯頸部(歯の根元)が削れる患者さんが多いです

例えばこの写真、根元がくさび状に欠けているのが分かりますね

NCCL(非う蝕性歯頸部歯質欠損)といいます

歯科医院での保険病名はWSDです

歯磨き時や冷たいもので「しみる」原因となります

歯の寿命も短くなります

この原因は古くから様々な説がありました

歯ぎしりや食いしばりなど、「かみ合わせ」の不均衡からおこるといわれていました

本当の原因は、歯磨き粉に含まれる歯磨材を使用した、不適切なブラッシングなのです

適切な歯磨きをしていれば問題ありません

しかし、生活習慣ですので間違った行動は毎日行われ、徐々に削れていくことになります

尾澤歯科医院では、歯科衛生士による正しいブラッシング指導をすべての患者さんに行います

歯を長持ちさせるために、正しい手入れ方法を身につけましょう

 

 

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初夏の候

東京都葛飾区金町 尾澤歯科医院 院長の野村です

5月ですが夏日が続きましたが、本日はいくらか過ごしやすい初夏の陽気となりました。

当院入り口の花壇には毎年のようにラベンダーが花を咲かせます。

寒さにも強く、真冬でも少しですが花をつけます。

いつの間にか当院のキャラクターとなっております。

この時期はアマリリスも必ず咲いてくれます。

お気に入りの花に囲まれていい季節です。

投稿日: by nomura

歯科とMCI

東京都葛飾区金町の歯科医院 尾澤歯科医院院長の野村です。

2019年4月25日(木)ITI study club packs tokyoが開催されました。

「歯科とMCI」の話しを講演させていただきました。

MCIとは軽度認知障害のこと。

私が所属している(公社)日本歯科先端技術研究所にて取り組んでいます。

最近、マスコミにてよく取り上げられているのをよく見ますし、昨年テレビドラマにてMCI、アルツハイマー病の主人公が出てきたりと一般的に周知されてきました。

歯科において、なぜMCIを取り上げるのか?

当院の歯科医院に通院している患者は、たいていの場合メインテナンスに来院します。

定期的な来院によって、患者の変化に気づくことがあります。

早期発見、早期介入により、MCIから認知症に移行するのを防げる場合があるため、早期に気づくことが大変重要なのです。

歯科医院のように定期的に通いコミニケーションをとることが出来る施設は少ないのです。

このようなことから、歯科医師においてもMCIや認知症について知っておく必要があるため、今回の講演となりました。

 

 

 

投稿日: by nomura

新年度を迎えて

東京都葛飾区金町の歯科医院 尾澤歯科医院 院長の野村です。

平成31年4月となり、新たな門出となる方も多いと思います。いいスタートを切っていただき、実りの多い年度にしていただきたいと思います。

当院の玄関の花も満開となりました。春から初夏にかけては元気な姿を見せてくれます。

当院は春から秋口にかけて大幅な医療機器の導入を検討しています。より最先端な治療を提供出来るよう常に努力していきます。

今後ともよろしくお願い致します。

投稿日: by nomura

日本口腔インプラント学会

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

2019年2月10日、11日の2日間にわたり日本口腔インプラント学会 関東・甲信越大会が行われました。今回は私個人の発表はありませんでしたが、共同研究発表、口頭発表の座長を務めました。

インプラントを行う歯科医師、歯科医院は数多くあります。歯科医院を選ぶのに困ることでしょう。

インプラントを科学的根拠のもと、適切な診断、手術、咬合再建、術後のメインテナンスをおこなうことが重要です。

これを行うのは、日々のトレーニング、学会での情報収集等は不可欠なものです。

インプラント関連の学会では、日本口腔インプラント学会が日本において最大の学会になります。

この学会に参加していること。日本口腔インプラント学会専門医を取得していることは最低限の目安になります。

学会ホームページにて専門医を紹介していますので、参考にしていただければと思います。

 

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根管治療が困難なケース

東京都葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

根管治療は難しい場合があります。

血管は単純な形態をしておらず、細かく分岐をして走行しています。

歯の中を通っている管(根管)は血管や神経で構成されています。

血管が複雑な分岐をしているように、根管も複雑に分岐をしている場合が多くあります。

こちらの写真は教科書からの引用です。

単純な形態をしていないのが分かると思います。

従来の方法はこの複雑なものを肉眼で治療していました。

当然ながら成功率は低いと言わざるを得ません。

再根管治療の成功率は文献的には低いのですが、

当院での再根管治療の成功率は高いです。

その理由は、精密根管治療にあります。

歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いた精密根管治療です。

当院ではドイツのライカ製の顕微鏡を使用しています。

顕微鏡にて高倍率での治療、根管用超音波器具を併用することで、肉眼では見えない汚れをきれい取り除くことが可能になりました。

精密根管治療は治療時間が長くなります。

従って、保険治療にて行うのには限界があります。

基本的に自費治療とさせていただいております。

根管治療の成功なくして、補綴治療(かぶせものの治療)の成功はありません。

土台からじっくりと取り組むことが、長期安定の秘訣です。

 

投稿日: by nomura

38th Myanmar Dental Conference 報告

東京都 葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

ミャンマーの歯科学会に参加してきましたので、レポートします。

2019年1月25日, 26日の2日間, ミャンマーのヤンゴンにてMyanmar dental conferenceが行われた. 2日目のPM13:00から17:00までBasic life support (BLS) のセッションがあり, ハンズオン講師として参加した.

このconferenceは年に2回行われ, ミャンマー第1の都市ヤンゴンと第2の都市マンダレイで交互に開催されている. 会場に入ると多くの企業展示があり, CAD/CAMやマイクロスコープなどの最新医療機器が並び日本の学会に参加しているのと変わらない雰囲気であった. 講演は日本の他にオーストラリア, 香港, 中国, 韓国やマレーシア, インドネシア, フィリピンなどのASEAN諸国からの専門家により行われた.

参加しているミャンマーの歯科医師はとても優秀で勉強熱心であり, 卒後留学支援により欧米や日本などの海外留学経験者が多い. 公用語はミャンマー語であるが, 医学部や歯学部の大学教育は英語で行われており, 日本との教育の差を感じた. 一方, 国内全体での歯科医療事情は学会からは全く見えてこない. 今回の学会に参加していたINGO Asssociation of Dental Volunteers of Japanの方に伺うと, 他の東南アジア諸国同様, 日常生活での食生活の変化によりう蝕罹患率が上がっているが, 治療が出来る環境ではないために, ほぼ手つかずの状態であるとのことであった. 盛大で華やかなイベントすなわち少数の上流階級のための最先端の治療の裏では, 大多数の初期治療でさえ受けられない国民がいるという大変複雑な事情を抱えているのを感じた.

今回の参加に至っては, Myanmar Dental Association会長であるDr.Thein Kyuとのつながりにある.Dr.Thein Kyuは 約20年前にミャンマーからの留学生として東京医科歯科大学高齢者歯科学講座に在籍していた. 帰国されてからは東京医科歯科大学との交流を続けており, 今回が約15年目とのことであった. 同門であるDr.Thein Kyuのご尽力により, 今回末席として参加させていただいた. 東京医科歯科大学歯科麻酔チームは海野雅浩名誉教授, 深山治久教授, 脇田亮准教授, 鶴見大学の阿部佳子准教授の豪華講師陣にて構成された. 皆, ミャンマーには複数回来ているのと同講座出身者のため同門ならではのチームワークで実習を施行した. 学会がContinuing Dental Educationの意味合いが強く, BLSコースには若い歯科医師が多く出席した. 目をキラキラさせながら聴講する姿に日本の学生や若い歯科医師との乖離を思わざるえなかった. また流暢な英語に対しては恥ずかしながら戸惑い, もう少し語彙があれば踏み込んだ説明が出来たと反省しきりであった.

ヤンゴン市街は急速に近代化が進行しており, 寛容, 勤勉で社交的な素晴らしい国民性により更に大きく発展することで近隣諸国のリーダーシップを取っていくのは疑う余地も無い.

投稿日: by nomura

マイクロスコープの有用性

東京都葛飾区金町 尾澤歯科医院 院長の野村です

「マイクロスコープの有用性」について

マイクロスコープとは顕微鏡のことです。

歯科治療はとても細かな作業が多く、肉眼で確認することには限界があります。

たとえば根管治療。虫歯が進行し「神経をとりましょう」というのが根管治療です。

歯の内部には栄養血管、神経があります。

虫歯で細菌感染すると根の内部を掃除する必要がでてきます。

神経の管はとても細く、肉眼で見えないことがあります。

また、根管内部をきれいに掃除出来たかどうか、肉眼では確認が不可能です。

マイクロスコープを用いた根管治療の成功率は、肉眼治療に比べて有意に上がります。

ルーペも普段の治療では多様しています。

しかし根管治療となると、マイクロスコープ無しでは難しいです。

治療は道具ではなく、技術であると確信しています。

しかし、技術+道具により相乗効果が得られるので、どちらも必要だと思っております。

尾澤歯科医院では、ライカ製のマイクロスコープを用いて精密根管治療をおこなっています。

投稿日: by nomura

こども 歯磨き中転倒注意

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院 院長の野村です。

こどもの歯は虫歯になりやすく、自分で手入れを十分にできないため、保護者の手入れ(仕上げみがき)が大切です。

こどもはじっとしていませんので、歯ブラシを渡して目を離すと動き回りとても危険です。

実際に歯ブラシをくわえたまま転倒し、救急搬送される乳幼児が東京都で年間40人くらいいるようです。

口の中は血管が豊富ですので、ケガをすると出血しやすいです。

また、脳や咽頭部(のどの奥)が近く、歯ブラシにより大ケガになる場合もあります。

歯磨きを自分でさせる場合は座らせて行いましょう。

また、くれぐれもそばにいて目を離さないで下さい。

投稿日: by nomura

MTA治療について

東京都葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

MTA (Mineral Trioxide Aggregate)はセメントの一種です。

ケイ酸カルシウムを主体とした無機セメントです。

高い生体親和性が特徴です。

どのような治療に有効かというと、

う蝕が進行し歯髄まで達している場合、抜髄といい神経を取り除く治療が一般的です。しかし歯髄はできるだけ温存させたい。

MTA治療では、感染歯髄を取り除き、健全な神経を残します。そこに生体親和性の高いMTAセメントを貼付しコンポジットレジン修復等の治療をおこないます(直接覆髄、生活歯髄切断法など)。

他には逆根管充填の際に使用します。

根尖に病巣があるときに外科的に病巣を感染している歯根の尖端ごと取り除く方法があります(歯根尖切除法)。根尖から約3mm程度の歯根を切断し、更に切断面の根管から材料を埋める方法を逆根管充填といいます。

今まで逆根管充填に使用していたsuper EBAセメントは細胞毒性があるため成功率が少し低かったのですが、MTAセメントを使用することにより成功率が上がります。

パーフォレーションリペアにも有効です。

根管内と歯根の表面が交通してしまった状態。治療の結果の偶発症になります。放置しておくと感染し抜歯をせざるを得なくなります。

MTAセメント充填することで抜歯を回避することが可能になります。

尾澤歯科医院にて使用しているMTAセメントはProRoot MTA(デンツプライシロナ)、MTAアンジェラスHP(ヨシダ)になります。治療内容により使い分けています。

MTAセメントは大変優れた歯科材料ですが、健康保険の適応外です。

尾澤歯科医院ではマイクロスコープを用いた精密な治療と、優れた生体親和性を有するMTAセメント治療を組み合わせています。

治療費用はMTA治療代として5万円/本(税別)になります。

歯を出来るだけ保存するために、様々な症例に対応していきます。

投稿日: by nomura