カテゴリ: インプラント

インプラントのトラブル症例

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

インプラントのトラブルは大学病院に集中しています。

しかし当院においても、他医院にてインプラント関連のトラブルがあった患者が多く来院するようになり困惑しております。

いずれも「○○インプラントセンター」とか、ランキング本にて上位にランクされる歯科医院ばかりなのには驚きます。

ランキング本は多額の費用を出すことで載せてもらう本だということを知らない方は多いでしょう。

「インプラントセンター」も名前ばかりの医院が多いのが現状です。

いずれにしても共通しているのは学会専門医でないこと。

インプラントは新卒の歯科医師がやってはいけないという規制はありません。

したがって、専門教育をうけずにメーカーのインプラント講習会などを受けてすぐに手術をしている感じがします。

インプラントの方向が悪く、隣在歯と接触しているもの。

上顎洞(鼻につながっている空洞)に突き抜けてしまっているもの。などなど。

患者はホームページをみても、素人とは判断出来ないために、安易にランキング本や

「インプラントセンター」などを受診してしまうでしょう。

インプラント学会専門医は少なくとも専門の過程を踏み、症例報告や論文、学会発表を経過し専門医試験をパスしています。

○○コース受講などは信用できません。

学会専門医であるかどうかを判断材料にしてはいかがでしょうか?

にわか仕込みの開業医には行ってはいけません。

トラブルを起こす歯科医師も問題ですが、患者側ももう少し慎重に歯科医師を選ぶべきです。

そして適切な診断のもと、治療をしていくべきです。

一度治療したら、元には戻らないのですから。

投稿日: by nomura

手術の傷跡残りにくく

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

平成25年10月18日の日経新聞の記事。

「手術の傷跡残りにくく」

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手術前にあらかじめ「PIポリアミド」という物質を塗布しておくことで炎症を抑えて瘢痕治癒を抑えられるそうです。

まだ実験段階ですので実用化まで時間がかかるでしょう。

当院においても審美部位とされる上顎前歯のインプラント手術は傷口が見立たないように工夫をしています。

切開線の位置や、丁寧な術式が求められます。

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)や拡大鏡を用います。

また、最近はCGF(Ccentrated gtowth factors)を使用する機会がふえました。

あらかじめ少量の血液を採取しておき、専用の遠心分離器にかけます。

分離されたフィブリン成分を利用して手術を行っています。

創傷の治癒を促進させることで、少しでも手術の苦痛を緩和できたらと思っております。

投稿日: by nomura

インプラント学会認定講習会

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

平成25年10月13日(日) 公益社団法人 日本歯科先端技術研究所にて、

日本口腔インプラント学会認定講習会の講義をしました。

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「CGFと静脈確保について」の演題にて講義、デモを行いました。

CGFは患者ご自身の血液を遠心分離し、強固なフィブリンを採取して

手術の際に利用するものです。

ご自身の血液のみ使用し、添加剤は一切使用しないことより、安全な材料と言えます。

メリットは、創傷の治癒促進にあります。

細胞の足場を人工的に作ることで、治癒のスピードを促進することができるのです。

例えば抜歯してそのままにしておいても、血液がたまり、凝固して血餅となり結合組織ができて、徐々に骨を再生するという治癒過程があります。

しかし、抜歯後にCGFを入れることで、不確実な血餅が出来る過程を、

確実にフィプリンで覆うことが出来ます。

また、このフィブリンの塊には創傷治癒を促進させる増殖因子が多く含まれている事より治癒を早めることが可能です。

当院では、主に自費治療においてCGFを活用しております。

 

投稿日: by nomura

歯周病勉強会

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

平成25年9月7日(土) 定例の二階堂先生主催の歯周病勉強会に参加しました。

インプラント周囲炎についての文献抄読にて、インプラント周囲炎と歯周炎の組織的な違い。

また、歯周炎での検査方法、例えばポケットプロービングを行うべきかなどのディスカッションでした。

当院では、歯周炎と、インプラント周囲炎を区別することなく歯周検査を行います。

インプラントも歯と同様に検査をすることで、炎症の有無や進行状況を把握することが出来ます。

早期発見することで、簡単な治療で治癒することができるのは、インプラントでも同様です。

定期的な来院による歯周検査は、疾患を未然に防ぐため重要です。

インプラント、ご自身の歯の区別なく、これからも予防に努めたいと思います。

 

投稿日: by nomura

インプラント治療 こんなときどうする?

東京都葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

インプラント関連の本に執筆しました。

8月末に発売予定です!

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インプラント治療に関する、トラブルシューティングです。

私が担当したのは、得意分野である全身管理について。

血圧が高い場合どのように考え対処するか。

心不全に対する対処、等です。

インプラントに関する事故を防ぐために、

また、万が一、うまくいかなかった症例でも、

どのようにしたらリカバリーが出来るのかを考えた本です。

 

投稿日: by nomura

ゼニス エビデンシャルレクチャー

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

平成25年7月28日(日) ゼニス出版主催のインプラント講演会に参加しました。IMG_2147

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HAインプラント(ハイドロキシアパタイトコーティングされたインプラント)の講演。

講師は菅原明喜氏。

アメリカのNISTにて研究を続けておられる研究者です。

HAの生体適合性の理論を基礎研究の視点から、臨床家向けにやさしくレクチャーしていただき、今までのHAに対する考えを少し変化させることができました。

尾澤歯科医院において、HAインプラントを15年以上前に使用していました。

現在は使用していません。

HAインプラントはその生体適合性の高さより、骨との結合率が高くなります。

しかし、HAインプラントがインプラント周囲炎に罹患すると、HAが治癒を阻害するため、治りにくいのが現状です。

しかし、純チタン製のインプラントは、表面性状がメーカーによって様々なため、インプラント周囲炎に罹患した場合に有利とは言えません。

私が主に使用するストローマン社の製品はインプラント周囲炎に罹患した場合、リカバリーがし易いインプラント表面性状を有していると思います。

他社の製品と比較すると、比較的に清掃がしやすいと感じています。

同一口腔内にてHAインプラントは治癒しないけれど、ストローマン社インプラントは治癒するという事をよく体験します。

残念ながら、当院ではHAインプラントの出番はなさそうです。

 

投稿日: by nomura

インプラント周囲炎

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

平成25年7月20日、二階堂雅彦先生の主催する歯周病勉強会に参加しました。

最近のテーマは「インプラント周囲炎」

最新の文献を検討しました。

天然歯の歯周炎とインプラント周囲炎。

同じ口腔内で発生するものですが、わからないことが多くあります。

天然歯の歯周炎は、長年の研究によりおおよその原因菌は解明されています。

インプラント周囲炎はまだまだ研究されていないことが多く、原因菌さえも解明されていません。

昨日読んだ論文によると、共通する細菌はあるものの、インプラントには黄色ブドウ球菌がつきやすいというもの。

また、T.Forsythiaという細菌が優位に多く認められたとのこと。

インプラント周囲炎は天然歯の歯周炎とは違った細菌が関与している可能性が示唆されました。

クリニックの立場から申し上げると、

プラークコントロールが重要であり、細菌の塊が永く留まらない環境にすることが大事です。

現時点では、定期的にメンテナンスをしていくことに変わりはありません。

 

投稿日: by nomura

CGF器材を導入しました

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

CGFを作製する器械を導入しました。

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CGFとはConcentrated Growth Factors の略です。

患者本人の血液から成長因子を多く含んだ部分を取り出し、手術に応用します。

例えば、抜歯後の穴(抜歯窩)にCGFゲルを挿入することで、治癒の促進を期待できます。

また、インプラント手術において、人工骨や、他家骨(牛由来の骨など)を使用することが多いのですが、CGFと混ぜることで骨への転化や、人工骨の操作性の向上、治癒の促進などが期待出来ます。

患者ご自身の血液のみ使用し、他に薬剤を必要としないことから、非常に安全な手法です。

尾澤歯科医院では以前より、PRP(血小板を取り出す手法)を使用していましたが、手法の煩雑さや薬剤の使用など問題点が多いため、最近では使用していませんでした。

CGFに切り替えて、より良いものを勧めていきたいと思います。

 

投稿日: by nomura

日本口腔インプラント学会

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

2013年2月10日、11日、日本口腔インプラント学会関東甲信越支部学術大会が新宿の京王プラザホテルにて開催されました。

1年以上前より学会の準備を、日本歯科先端技術研究所にておこなってきました。ようやく実現し、成功裏に終了することができました。

ご協力いただいた先生方、歯科業者、歯科衛生士、コンベンションリンケージの方々には感謝いたします。ありがとうございました。皆様のご協力がなければ成り立ちませんでした。

支部会ですが、1100人以上の参加者で盛大におこなわれました。

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私の担当したシンポジウム「インプラント受療者の加齢を考える」では、

日本大学松戸歯学部インプラント科教授の加藤先生を座長にお招きし、日本歯科大学の菊谷教授、日本大学インプラント科長の萩原先生、日本大学非常勤講師の寺本先生をに講演をお願いしました。

我々は必ず歳をとります。インプラント治療を受けた方も歳をとっていきます。

介護を受けるようになると、急速に口腔内の衛生状態は悪化します。

患者本人の口腔ケアでは衛生状態は保てなくなります。

そこで、ご自身の歯とインプラントの歯を最後まで保存できるのか。

保存できない場合、リカバリーが可能なのか。

往診専門の先生で対応は可能なのか。

若いうちにインプラント治療を受ける際の治療計画に無理がないか。

などなど、様々な問題が絡んでくるのが分かります。

今回、摂食嚥下を専門にされている先生に講演をいただき、我々インプラント専門医とは違った視点から考えていることが分かりました。

最終的には我々インプラント治療者のモラルが問われる時代になってきていると感じました。

リカバリー可能な補綴設計が求められています。

常に患者側に立ち、最終的にインプラント治療をして良かったと思われるよう努力してまいります。

 

 

投稿日: by nomura

CIDセミナーに参加

東京都葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

平成24年10月7日、8日はインプラントのスタディーグループ、CID Clubセミナーに参加しました。

インプラント治療においては、診査診断、外科、全身管理、補綴、理工学的な事など様々な要件を学ぶ必要があります。

CID Clubは、基本的な要件を必ず踏まえた上で、最新の治療に取り組んで行く姿勢があり、参加する度に多くを得ることが出来ます。

基本に忠実であることで、安全な医療をおこなうことが可能となります。

インプラントは危険な治療方法ではありません。安心してインプラント治療を受けていただくために日々向上心を持って取り組みます。

 

投稿日: by nomura