スポーツに携わるすべての方に、正しい歯科分野の知識を知っていただくことで、スポーツを通じて健康で活動的な生活を生涯過ごせるようにすることを目標にしております。
外傷の予防からパフォーマンスの向上までをお手伝いします。
マウスガード未装着選手のスポーツ口腔外傷が後を絶ちません。
マウスガードの効能は
口腔外傷の予防とダメージ軽減
衝撃を分散して吸収します。上下の歯が直接ぶつからないことで、破壊的な力を吸収します。また、顎関節の損傷を防ぎます。
相手選手に怪我を負わせるのを防ぎます。
脳しんとうの防止
下顎に強い力がかかった時に、マウスガードが力を緩和し減弱させます。
競技パフォーマンスの向上
競技パフォーマンスの向上は競技者にとってうれしいことですが、一概には向上するとは言えません。
噛みしめることで効果が出る競技もありますが、競技によっては強い噛みしめが力を分散してしまうことがあります。
また、コーチング時の発音障害や呼吸がしにくいなど、マイナス面が生じることがあります。
アスリートにとって、噛み合わせは重要なことです。
噛み合わせを治す治療(歯列矯正)はとても有効な手段です。
スプリントにより改善する方法も有効です。
しかし、多くの研究がなされてきましたが、一般的に統一した見解がないのが現状です。
当院では、競技によって咬合の高さを変えたり、咬合異常をスプリントで改善することで瞬発力、筋持久力の向上を図ります。種目により使用する材料も変化させます。
モーグル選手の場合、ジャンプの踏切り時と着地時、斜面滑走時に咬筋の筋活動が見られます。これは、身体のバランスを安定に保つため、必然的に表れた結果です。どのようなスポーツ競技中でも身体の静的、動的バランスの安定には咬合が関与している可能性を示唆したものである。(東京歯科大学 石上教授の論文より)。
更に、モーグル選手に顎位を安定させるスプリントを装着させたところ、使用する前に比べ左右の咬筋の筋活動の安定が得られたとの報告がなされました。
片側の噛み合わせを悪くする実験では、明らかに体の重心が傾きます。
咬合接触量の不足や片側咬合にて咬合バランスがくずれ、顎関節に負担がかかります(顎関節症)。また、この状態ではスポーツパフォーマンスの向上は望めないでしょう。
マウスガードが必要なスポーツはコンタクトプレーが主なスポーツだけではありません。
突発的な事故が多くあります。特にヘディング時の脳しんとう予防や、競り合い辞に相手の頭や腕がぶつかることが多くあり大変有効です。プロではいま1つ普及していませんが、フォワードの選手が装着しているのを見ます。コーチングの妨げにならないように、薄めのマウスガード(3mm咬合挙上)を勧めています。
アルペンスキーではヘルメットが義務づけられていますが、ポールにぶつかったり、転倒の衝撃はかなり強くなります。フリースタイルでも同様で、口腔外傷の多い競技です。
スキー同様で、転倒時の外傷、脳しんとうを予防します。
コンタクトプレーのために装着しているというよりも、競技パフォーマンスの向上を目的として装着しているプロ野球選手が多くいます。
競技パフォーマンスの向上を目的とします。 競輪トッププロにおいて、咬合状態をスプリントで改善したところ、筋持久力、瞬発力向上した報告があります。
競技パフォーマンスの向上を目的とします。 飛距離アップや、ショートゲームの正確性が向上したとの話を患者様よりいただきます。
既成のマウスピースを長時間にわたり噛んでいると、顎関節や歯周組織に負担がかかります。緊張状態が続くとついマウスピースを強く噛んでしまうことがあります。カスタムメイドのマウスピースの作製を試みているところです。
強い噛みしめをする選手に有効です。但し、強く噛みしめたら最大の力が出るわけではないことを理解することが重要です。顎顔面の筋肉に力を入れるのと、噛みしめることは似てるようで異なるからです。
非コンタクト系の種目において、発音を重視したい場合にお勧めします。
非コンタクト系の種目において、下顎前突(受け口)の選手などにお勧めすることがあります。
発音は、通常の上顎タイプよりはしやすくなります。
下顎に装着する硬質のスプリントです。
顎関節症の治療用に開発されたものですが、現在は顎関節の治療には使用しません。
装着により競技能力を向上するとされています。
防具を使用したコンタクト系のスポーツ
ヘルメットを装着していますが、転倒時に下顎を強打し、口腔外傷が多く見られます。ヘルメット装着時に違和感がないように作製します。
義務ではないようですが、ほぼすべての選手が使用しています。
水球は手、腕が接触することが多く、前歯で相手選手を傷つけてしまうことが多くみられます。普及に全力を挙げている歯科医師もいます。
格闘技系
接触しない流派もありますが、誤って接触してしまうことが度々あります。
大相撲において、マウスガードを装着する力士もいます。
プロレスは当然のことですが、アマチュアにおいて、マウスガードが普及していないのはとても残念です。激しいタックルにて口腔外傷を引き起こします。
型どり後、上下の模型を咬合器に装着します。
サッカー・フットサルの場合、咬合挙上は2-3mmにします。
トリミングして完成しました。
院内にて咬合設定をしてありましたので、無調整で渡すことができます。
選手に装着します。キャプテン翼に出てくる「古川ターン」で有名な古川選手に作製しました。
このマウスガードでケガ予防、パフォーマンス向上が期待できます。欠点は発音がしにくくなることです。
サッカーやフットサルの場合、コーチングといって指示を出したり声でコミニケーションをとることが重要です。フットサルの場合、ゴレイロやフィクソなどの後ろのポジションの場合、コーチングが鍵になるため、発音の問題は大事になります。
尾澤歯科医院では、上下の歯型を採り、種目に応じた咬合挙上量を設定し作製します。
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